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高精米の日本酒は香り・味わいが違う?精米歩合が高いおすすめ日本酒も紹介

2022.12.15 お酒の飲み方

「日本酒の精米歩合って何?」「精米歩合が高ければ高いほどおいしいの?」などと気になっていませんか?

精米は玄米を磨いて白米にすることです。日本酒は精米して造られており、米を磨けば磨くほど精米歩合が高い日本酒になります。

精米歩合の高い日本酒は、米本来に近い香りで雑味のない味わいが特徴です。しかし、精米歩合が高ければ高いほどおいしいというわけではありません。

今回は精米歩合とは何か、日本酒の種類、精米歩合によるお酒の特徴、おすすめの高精米歩合の日本酒を紹介します。

 

精米歩合とは?玄米を削った後の白米の割合

精米歩合(せいまいぶあい)とは、白米と玄米の割合のことです。

玄米の表面を取り除いて白米にすることを「精米」と言い、日本酒は玄米を精米して(磨いて)発酵させて造られています。精米するにあたって、もともとの玄米の重量から、磨いて残った白米の割合を表すのが「精米歩合」です。

たとえば、玄米100gを精米して白米が30gになった場合、精米歩合は30%となります。つまり、パーセンテージが低ければ低いほど「精米歩合が高い」「高精米」ということになります。

精米歩合は日本酒を造る際にどの程度精米したのかを示す値でもあるため、日本酒のラベルには基本的に「精米歩合〇〇%」と記載されています。

ちなみに一般的に食用として食べられている白米は、玄米から10%程度磨かれているため精米歩合は約90%です。

 

日本酒造りに精米が必要な理由

精米歩合で日本酒がどう変わるのか知るためには、そもそも日本酒造りで精米を行う理由について理解しておきましょう。

日本酒造りの酒造好適米において精米が必要な理由は、大きく次の2点です。

  • 米は中心部と表層部で栄養素が異なる
  • 米の中心にでんぷん質の「心白」がある

(飯米は心白がなく全体がでんぷん質。)

※酒造好適米について

米の中心部には「心白」と呼ばれるでんぷん質が含まれており、表層部にはビタミンやたんぱく質が含まれていています。ビタミンやたんぱく質は旨味や苦味に変わる性質があるため日本酒造りにおいて必要な栄養素ですが、ビタミンやたんぱく質が多いと雑味にもなります。

つまり精米されている米とそうでない米を混ぜて日本酒を造ると、味にばらつきが生まれてしまい、常に同じ味の日本酒を造ることができないのです。

また米の中心部にある心白はデンプン質が多く雑味の少ない綺麗な日本酒になります。

 

日本酒は精米歩合で区分が変わる?本醸造と純米の違い

日本酒は精米歩合などによっていくつかの種類に分類されます。それぞれの分類方法は次の通りです。

原材料 原料
精米歩合 米・米麹・醸造アルコール

(醸造アルコールを添加)

米・米麹

(醸造アルコール無添加)

- - 純米酒
70%以下 本醸造 -
60%以下 吟醸酒 純米吟醸酒
50%以下 大吟醸酒 純米大吟醸酒

日本酒は大きく分けると、「本醸造系」と「純米系」の2種類に分けられます。本醸造系は醸造アルコールを添加して造る日本酒で、アルコール無添加で米のみで造られる日本酒が純米系です。

また本醸造系と純米系は、それぞれ精米歩合によって細かく区分することが可能です。

純米系の日本酒は精米歩合にかかわらず「純米酒」と呼ぶことができ、60%以下を「純米吟醸酒」50%以下のものを「純米大吟醸酒」と呼ぶ事ができます。

特に純米大吟醸酒は精米歩合が非常に高く、米の甘くて香り高い部分のみで造られているため、その分値段も比較的高いことが特徴です。

なお、上記の表に該当する日本酒は「特定名称酒」と呼ばれ、それ以外の日本酒は「普通酒」と呼ばれます。

 

高精米歩合のお酒の特徴

ここまで精米歩合などによる日本酒の種類について紹介しましたが、ここからは高精米歩合の日本酒の特徴について解説します。

すっきりとした雑味のない味わいになるのも高精米歩合の日本酒の特徴です。

日本酒は精米歩合が高ければ、香りと味わいが変化します。

精米歩合によって味わいが変わる理由は、米の中心部と表層部とで含まれる栄養素が異なるためです。米の表層部に含まれているビタミンなどの栄養素は、日本酒の旨味に関わりますが、栄養素の量が多いと雑味になってしまいます。

そのため、米が磨かれて表層部が取り除かれた高精米歩合の日本酒は、旨味は控えめになりますが雑味のない味わいに仕上がります。

 

精米歩合が高ければおいしい?精米歩合が低い日本酒も人気

精米歩合が高い日本酒は、米本来の華やかな香りで雑味のない味わいが特徴です。ただし、精米歩合が高ければ高いほどおいしいというわけではありません。

なぜなら、おいしいと感じるかどうかは人によって異なるためです。精米歩合が低い日本酒をおいしいと思う人もいれば、高精米の日本酒の方がおいしいという人もいます。

精米歩合が低いお酒には、やや雑味と旨みが出やすいため、人によってはその方がおいしいと感じるかもしれません。そのほか常温で飲むか冷やして飲むか、熱燗にして飲むか、飲み方によっても感じるおいしさが変わります。

精米歩合の違う日本酒をそれぞれ楽しんで、ぜひ自分が好みの日本酒を見つけてください。

 

酒米の王様「山田錦」とは?山田錦の日本酒の特徴

日本酒は米から造られていますが、その米(酒米)にもさまざまな種類があります。

日本酒造りに適した米の一種に「酒造好適米」というものがあり、その中でも高い評価を受けているのが「山田錦」です。

酒造好適米は、日本酒の甘味に変わる「心白」が大きいことが特徴です。山田錦は心白が大きいだけではなく、表層に雑味の原因となるたんぱく質が少ないうえ、さらに水分を効率よく吸収するため良質な麹を造ります。

山田錦を使用した日本酒は香り高くて雑味がなく、繊細な味わいが特徴です。また、通常は日本酒を辛口に仕上げると米の旨味・甘味が失われるものですが、山田錦は旨味・甘味が残ります。

そのため良質な日本酒と言えば、山田錦を原料とする大吟醸酒などがあげられます。

 

山田錦の高精米の日本酒おすすめ3選

精米歩合の高い山田錦の日本酒は、次の3つがおすすめです。

  • 山田錦純米大吟醸 原酒 ゴールド
  • 純米大吟醸山田錦 氷温囲
  • 神聖山田錦純米大吟醸

ここからは、それぞれの詳細を紹介していきます。

おすすめ1.純米大吟醸山田錦 氷温囲

分類 純米大吟醸酒
精米歩合 50%
原料米 山田錦
アルコール度数 15度以上16度未満
内容量 720ml
おすすめの飲み方 冷酒・ぬる燗
価格 3,520円(税込)

純米大吟醸山田錦 氷温囲は、しぼりたてをそのまま貯蔵して味にふくらみが出るまでじっくり熟成させた純米大吟醸酒です。

口に含めば、純米のほのかな甘味とフルーティな味わいを感じることができます。また、まろやかなコクも特徴的です。

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おすすめ2.山田錦純米大吟醸 原酒 ゴールド

分類 純米大吟醸酒
精米歩合 35%
原料米 山田錦
アルコール度数 16度以上17度未満
内容量 720ml
おすすめの飲み方 冷酒
価格 11,000円(税込)

山田錦純米大吟醸 原酒 ゴールドは、特A地区産の山田錦を100%使用した純米大吟醸酒です。精米歩合は35%と高く、原酒ならではのコクとキレが特徴的です。

「ミラノ酒チャレンジ2019純米大吟醸部門 プラチナ賞」「ロンドン酒チャレンジ2020純米大吟醸部門 金賞」など数々の賞を獲得しています。

山田錦の米の旨みを味わえる逸品です。

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おすすめ3.純米大吟醸原酒 鏡 一割五分磨き

分類 純米大吟醸酒
精米歩合 15%
原料米 山田錦
アルコール度数 16度
内容量 720ml
おすすめの飲み方 冷酒
価格 33,000円(税込)

純米大吟醸鏡一割五分磨きは、山田錦を100%使用して15%まで磨いた純米大吟醸酒です。

100時間以上もの時間をかけて少しずつ表層を削り、一粒の直径わずか約1mm~2mm、精米歩合15%に達するまで丹念に磨き上げました。大吟醸酒の条件とされる精米歩合は50%以下。その先の極限に挑むことで、雑味の少ない清らかな味わいを実現させています。酒造りに適した伏見の名水「白菊水」で醸すことで、きめ細かくまろやかな口当たりに仕上がっています。

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まとめ:高精米の日本酒は香り高くすっきりとした味わい

日本酒は米を精米して(磨いて)造られます。精米歩合によっていくつかの種類に分類され、中でも精米歩合が50%以下の日本酒を「大吟醸酒」「純米大吟醸酒」などと呼びます。

精米歩合の高い日本酒は、香り高くてすっきりとした味わいが特徴です。一方で、精米歩合の低い日本酒は雑味や旨味を楽しむことができます。

精米歩合の異なるそれぞれの日本酒を試して、自分が好みの日本酒を見つけましょう